概要
波動が展開する(大きく伸びる)時は、1分足のチャートにあるパターンが発生することが多いように感じます。
そのパターンは1分足の200EMAに対して、価格がサポートされる、もしくはレジスタンスされるという特徴です。
なので今回は、ゴールドのNY時間の値動きに対して、その仮説が正しいのかどうか検証してみたいと思います。
ちなみに上位足の環境認識、指標発表などは完全無視で、あくまで1分足の200EMAに対する値動きだけを見て、エントリーできそうかどうか検討していきます。
まず以下のチャートで各インジなどの設定を説明していきます。
上のチャートの背景が紺色になっている部分がNY夏時間(日本時間の21:00~)としています。
今回は分かりやすいように200EMAより上ならローソク足が青、下ならローソク足が赤くなるようにインジケーターでローソク足の色を設定しています。
EMAも同様にローソク足がEMAより上なら青、下なら赤くなるように色を設定しています。一応200EMA付近ということで、チャート上は156、180、200の3本を表示させています。
あと、ストキャスティクスも表示させていますが、これは今回は使いません。
2023/6/6(火) 1分足の値動き
早速2023/6/6(火)から見ていきます。
早速、ニューヨーク時間開始直後にフィボナッチ前回高値安値基準の76.4%と200EMA付近にタッチする値動きを見せいるので、ロングを検討していいタイミングが出てきてます。
実際トレードをする際はストップをどこに置いて、それに対して自分が狙いたい値幅が取れそうかが重要になってくるわけですが、私の場合はリスク1に対して、リワードが1.3~1.4程度を狙っているので、今回の場合は、ストップをEMA直下に置いていれば、ぎりぎり利食いできたかもしれません。
基本的に押し目で入る場合は、今後の値動きがN型に展開していくことを想定しているので、ストップの位置はフィボナッチの0%には最低でも設定しておきたいところです。
上のフィボナッチの引き方が私の中では基本形ですが、どうしてもエントリーしたい場合は、この引き方だとストップまでの値幅がかなりある、つまり1分足レベルでは波動が成熟しきっているので、以下のようにフィボナッチを引くことになるかなと思います。
ただこの場合は、ストップまでの値幅が10pipsくらいしかないので、スプレット込みで考えるとなかなか難しい勝負になるかもしれません。
結果的にはN波動を描いて展開しているので間違ってはないのですが、最終的にトレードする手法として採用するかどうかは、このパターンのエントリーを繰り返したときにリスク1に対してリワードが1.3以上あるか、そして勝率が60%以上あるかを別の検証で進めていかないといけないということですね。
今回は1分足の波動がどう展開するかを確認していくだけなので、これでOKとします。
ちなみに、フィボナッチの設定を話していませんでしたが、38.2%、50.0%、61.8%にそれぞれEPと書いてあると思いますが、これがエントリーする価格帯の目安。0%がストップで、SLと書いてます。ロスカットが0%固定の場合、エントリーを38.2%ですると、リワード1.3以上確保のためには最低でも利確はフィボナッチの91.0%まで我慢する必要があります。なので91.0%のところにTP:38.2%と書いておきました。同じ理由で119.1%が50%でエントリーした場合の利確位置。147.2%が61.8でエントリーした場合の利確位置になります。
そして、今度はショートのタイミングが訪れています。時間は22時くらいです。
200EMAより上で推移していたローソク足が200EMAを下にブレイクして、そのあとの戻り高値、逆N波動を形成しようとしています。
この後、200EMAを上にブレイクしたのをフェイクと判断できていれば、無事に利確まで到達しています。とてもきれいな波動展開ですね。
その後、安値を大きく割る動きが出て、1955にタッチしてから200EMAまで戻ってきたので、ここもフィボナッチ38.2%付近と重なる部分でショートを検討してもいい値動きになります。
ただ、最高値基準でフィボナッチを引こうが、下のように前回の高値基準でフィボナッチを引こうが、ストップを0%に置いている限り、リワード1.3以上の確保は難しいですね。
その後、最後のロングエントリーポイントがきています。
以下のようにフィボナッチが引けていれば38.2%エントリーの直近高値までで、リワード1.3を確保したトレードが可能になっています。
この日の値動きを見てみると以下の位置でロングができていれば爆益だったのでは。。。と考える方もいるかもしれませんし、実際のところ私もそう思いますw
今回検証している1分足の200EMA基準でのエントリーは、200EMAの下で価格が推移している限りロングはできないので見送るしかないのですが、結果だけ見ると200EMA以下で上方向に反発して、それを起点に価格が展開していっているので、エントリーとしては間違ってなかったと言えます。
結局のところ私の場合、エントリーが正しいかどうかは、これを繰り返したときにリワードが1.3以上出て、なおかつ勝率が60%以上出るかがカギになってきますので、この結果のみで良い悪いは判断できないということになります。
少なくともこの日の値動きは、フィボナッチの0%付近に上位足のサポート帯があるので、そこで切り返して上昇展開している、逆に147.2%付近には上位足のレジスタンスがあるので、ニューヨーク時間が始まってすぐは、下落方向に価格が展開しているということが結果から推測できます。
上下に意識される価格帯があったので、結果的にこの日はレンジ相場になっていると考えることができます。
2023/6/7(水) 1分足の値動き
この日はニューヨーク時間に入ってから、下方向に展開するような値動きを見せており、フィボナッチ61.8%と200EMA両方にタッチするという条件を満たすのは、以下のタイミングでのショートになるかと思います。
ただ残念ながら、ロスカットになってますね。
結局価格が戻ってきてるので、ホールドしていれば良かったとも考えられますが、その場合はストップを例えば-50.0%に置くといった別の資金管理方法を前提にトレードを組み立てておく必要があります。
そもそも前提として逆N波動が展開する前提でショートしており、0%にストップを置くから資金を増やすための戦略が成り立っているわけで、それを破ってしまうと今回は助かっても、どこかで戻ってこなかったときに破綻してしまうので、絶対にストップ位置を変えてはいけません。
そして今度は、ロングが狙えるパターンが出現します。以下の2種類のパターンでフィボナッチが引けると思いますが、どちらの場合も利確につながっています。
こちらは最安値基準で引く場合です。
こちらは、直近安値基準で引く場合です。
そこから、高値更新がフェイクになって再び200EMA以下に下落してきます。
最高値基準だと反発が76.4%で微妙ですが、200EMAを割った後の戻り基準でフィボナッチを引くと良い感じでフィボナッチの50%がエントリーポイントになります。
ただ、最高値基準の76.4%エントリーでも、この日の場合は下方向に価格が展開しているので、リワード1.3は余裕でクリアしています。
200EMAブレイクの戻り基準でも利確までいけてます。
ちょっと見にくいので普通のローソク足に戻して拡大してみるとこんな感じです。
正直なところ、この手法は200EMAがサポートないしレジスタンスとして機能することが前提となっているので、200EMAの直下や直上にフィボナッチの0%がくるような引き方、つまりそこにストップを置くのが合理的なのかもしれませんね。
2023/6/8(木) 1分足の値動き
この日は言うまでもなく上展開パターンですね。
拡大してみるとこんな感じ。
200EMAブレイクの初動基準で、押し目で入っても利食いまでいけます。
このパターンはピラミッティングができる人であれば爆益ですね。
2023/6/9(金) 1分足の値動き
この日は一旦上展開パターンが出現します。欧州市場の最安値で引いた場合がこれです。
200EMAブレイク後の最初の押し目基準でフィボナッチを引くとこのようになります。
一瞬200EMAを割りかけているのでヒヤッとしますが、無事に利確までいけてます。
その後、高値ブレイクがフェイクとなって200EMAを割ってきたところで、下展開パターンが発生します。200EMAブレイク前の最後の戻り高値基準でフィボナッチが引ければ、38.2%~61.8%がエントリーの価格帯になり無事に利確まで持っていけます。
仮にですが、ここで入ってしまった場合はロスカットになります。200EMAを上に抜けた時点で切っておけば、微損で撤退できそうですね。
さらにその後上展開パターンが発生しますが38.2%で入ってもロスカットになりそうですね。
先ほどの高値基準の下展開パターンも負けはしませんが微妙ですね。つまりレンジには弱いです。
まとめ
- 波動が展開するときは、1分足の200EMA付近で価格がもみ合う。
- 最高値/最安値や直近の戻り高値/押し安値基準でフィボナッチをあてる
- フィボナッチの38.2%~61.8%付近がエントリーポイント
- ストップはフィボナッチの0%
- ストップは200EMAを逆にブレイクした価格に置けていればOK
- 利確はエントリーポイントによるが、リワード1.3目標なら91.0%~147.2%
- 波動が大きく展開するときは、ピラミッティングができれば爆益を狙えそう
- 上位足の環境認識と組み合わせれば、波動が大きく展開する場所が分かるかも
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